加圧トレーニングに過剰な効果を期待しないほうが…
加圧トレーニングは一時期から爆発的な人気が出て、今も毎週欠かさずやっているモデルさんや芸能人も多いです。
しかし加圧トレーニングは私たち一般人にも掛けただけの費用に見合う効果はあるのでしょうか。
今回は肉体改造マニアであり究極の貧乏である私が加圧トレーニングのメリット・デメリットなどを中心に語っていきます。
加圧トレーニングの仕組み
加圧トレーニングは適切に血流を制限した状態でトレーニングをすることにより通常よりも高い効果を得られるトレーニング方法です。
ざっくり説明すると腕や足に加圧ベルトを巻いてトレーニングすると腕や足に送られる酸素が少なくなります。そこで腕や足の血液中の酸素が不足し乳酸濃度が急激に高まり、筋肉内にある受容体をガンガン刺激します。
この刺激に脳下垂体が「すっごい疲れてるね!」と成長ホルモンを通常より多く分泌します。
つまり加圧トレーニングは血管を圧迫し血流を制限することで、一時的に脳を騙し成長ホルモンを大量に分泌させるトレーニングということです。
加圧トレーニングのおすすめポイント
関節に負担が少ない
加圧トレーニングは通常のトレーニングより低負荷で行います(というかいつもと同じ負荷ではできません)。
低負荷で行うので関節が弱い人やリハビリ目的の人にはとても有効です。
効率が良い
低負荷、短時間で脳に成長ホルモンを分泌させることができるので加圧トレーニングはとても効率が良いです。
忙しい現代人はジムに入いる2時間も惜しい人がいるでしょう。そんなひとにはぴったりと言えます。
アンチエイジング、美肌効果
成長ホルモンが大量に分泌されることで代謝が上がります。この代謝があがることで肌機能が整い美肌成分と呼ばれる様々な肌が美しくなる成分が分泌されます。
通常1日のサイクルで成長ホルモンが多く分泌されるのは睡眠中と運動後です。
血行がよくなる
腕や脚が加圧されることで普段あまり使われていないような毛細血管に大量に血液が流れます。加圧トレーニングで加圧と減圧を定期的に繰り返すことで手先や足先の血行が促進され冷え性も改善されたなんて話もあります。

加圧トレーニングのデメリット
敷居が高けりゃ値段も高い
まず加圧トレーニングを始めるにあたって専門家の指導のもと適切な加圧、トレーニング時間や負荷を指導して貰う必要があります。この加圧専門のジムがフツーに高いです。
ここで勘違いしてほしくないが決してぼったくりと思ってはいないということです。ジムの専門家は相応の勉強や技術指導を受けたプロですので、その教えを私達が乞う金額として適正だと思っています。
また自宅でもできるように販売されている加圧ベルトや加圧ウェアもお値段結構します。その割に話によると効果はジムの何分の1かになってしまうらしくなんだかなという印象です。
手足にしか使えない
加圧トレーニングは加圧ベルトを巻ける手足にしか効果がありません。
しかし私にはこれがなんとも不思議に思えて仕方がありません。日常域で手や足のみの筋肉を使うシーンがあまり思い浮かばないのです。どんなに小さくても体幹や背中、胸などに力が入ってバランスがとれているのに効率がいいからと手や足だけトレーニングするのは実用的な面から?です。
胸や背中には太ももなみに大きな筋肉があるので痩せやすい体を作る目的でも疑問を感じます。
筋肥大しない
加圧トレーニングでスポーツ選手やアスリートのように持久力がある(乳酸耐性のある)筋肉をつけることには非常に効果的だと思います。実際スポーツ選手も効果的にトレーニングに取り入れていることからもそれはわかります。
しかし私たち一般人が見た目の筋肥大だけを目的とした場合、加圧トレーニングは低負荷で筋肉の損傷が少ないため効率が良いとはいえません。
加圧トレーニングの宣伝文句である成長ホルモンによる筋肥大ですが、成長ホルモンだけで筋肉が大きくなるならよく寝る人や小学生は皆ゴリマッチョになります。
成長ホルモンに見合う筋損傷による超回復がなされて初めて大きな筋肉は手に入ると私は思います。

痩せない
加圧トレーニングの筋肉量増大による代謝アップはあくまで痩せやすい体を作るもので即効で痩せるものではありません。そして筋力アップと言ってもそれだけで基礎代謝が急激に上がるわけでもありません。
成長ホルモンは確かに美肌や代謝に良いですが、それだけで痩せられるほどダイエットは甘くないですよね。
有酸素や食事管理、ライフスタイルの見直しなど総合的に考えて初めてダイエットや肉体改造は成功するのです。
まとめ…自分に必要か見極める
自分が何の目的でどういう体になりたいのかを明確にした場合、ただバキバキのカッコイイ体を手に入れたいというだけなら私は加圧トレーニングはオススメしません。
それならばジムで普通にトレーニングしたほうが筋肥大ではよっぽど効率がいいと思っています。
また週二回加圧ジムに通ってるだけの人と毎日地道にランニングや筋トレをしてる人で前者が成長ホルモンの分泌量にアドバンテージがあるとはどうしても思えません。
また、関節を痛めず筋肉をつけられるのは良いですが、日常生活で力を使う場面で加圧される状況はありません。
手足の筋肉のみ筋力アップしたところで総合的なバランスや力の入れ方、精神鍛錬ができていなければいざという時使えない筋肉ができてしまう可能性も拭えません。
勘違いしないでいただきたいのは私は加圧トレーニングが話題になった時は「これはいいなぁ!!」と思いました。賛否で言えばもちろん賛成派です。
しかしそれはあくまで現在のトレーニングプラスアルファの話で毎日の継続的な有酸素運動や筋力トレーニングがあってこそこの加圧トレーニングは魅力的なのです。
※私は先に骨盤周りの矯正から入ります。
加圧トレーニングをオススメする人
・今の自分のトレーニングメニューが確立できていてなおかつ加圧トレーニングに興味がある人
・なんらかのスポーツや競技で持久力をつけたい人
・毎日が忙しくてトレーニング時間をどうしても短縮したい人
・リハビリとして活用したい人
以上の人ではないでしょうか。
加圧トレーニング自体は活用次第では理にかなっていて効果の高いものです。上手に取り入れていきましょう。