以前日本代表監督をしていたザッケローニはDFの育成が下手との見方がありますが、育成伝々の前に日本のDFは総じて層が薄い印象があります。
フィジカルとメンタル、戦術理解の部分で及第点をあげられる選手が少ない。そのため、伊野波雅彦選手や槙野選手のようなある程度の水準があり、ユーティリティ性の高い選手は貴重だったなです。
今回はそんな伊野波雅彦選手に注目してみました。
伊野波雅彦のプロフィール
身長 :179cm
体重 :73kg
生まれは宮崎県で鹿児島実業高等学校に進学出身です。高校卒業後すぐにプロ入りを希望したが叶わず、大学進学後休学してFC東京に入団しました。
その後は鹿島アントラーズ→ハイドゥク・スプリト(クロアチア一部リーグ)→ ヴィッセル神戸→ジュビロ磐田と移籍しています。
ハイドゥク・スプリトでの給与未払い問題は記憶にあたらしいのではないでしょうか。
こうやって見ると控えだった時も多くこれといって大きな結果を残せていません。神戸と磐田ではj2降格していますし…。
U-22代表でキャプテンも任さていたほどの実力者なので、基本スペックは高いのですが、注目されたのはオシム監督がその才能を見出し採用したからでしょうね
ザッケローニ監督も就任後オシム監督同様招集しましたね。そこではいきなりアシストしたり、点決めたり…なかなか活躍してます。
その分ミスもありましたが…。
伊野波雅彦の長所は?
高いユーティリティ性
伊野波雅彦選手はセンターバックとサイドバック、ボランチを一定の水準以上にこなすことができます。
これは今野選手(過去記事)のときにも書きましたが、やはりある程度器用で足元も巧くないとできません。そして戦術も理解してないと使えません。
つまり伊野波選手は現在の日本における選手の中で後方ポジションに限ればトップクラスのポリバレント(多価)な能力があるということです。
高い身体能力
まずはスピード。速いです。そしてそれを終盤まで維持できる豊富なスタミナもあります。またキックが両足とも正確で強力です。
以前ボランチだった時に前線へのフィードの悪さを指摘され、直したのでしょう。両足共に今では高水準です。ここでも両足使えることのユーティリティ性の高さが見えます。
またDFに必要とされるマンマークの強さはトップクラスです。日本代表のキーマン潰しという感じです。ジャンプ力で高さも補ってます。
ここまででなんとなくわかったと思いますが伊野波選手に弱点らしい弱点ってあまりありません。
なんでもそつなくこなせる印象があります。
それが伊野波選手の場合最大の武器になっているという感じです。
伊野波雅彦の短所は?
伊野波雅彦選手は弱点がないと書きましたが、逆に言うと突出して良いところも見当たらない…ということになると思います。
シュート力、パスの正確さ、キープ力、DF能力、ポジションニング、フィジカル…これらの中で伊野波選手にはこれだという武器がありません。
器用貧乏という言い方をしてしまうと語弊があるかもしれませんが、だからこそバックアッパーとして優秀という見方もできます。
オシムもそこを評価しています。
あとポカミスが結構あります。集中力なのか何なのか…これは痛い…痛すぎる…。
なぜ2014W杯代表に選ばれたのか
一つしか理由が無いです。それはバックアッパーとして優秀だからです。
DF人の誰か、もしくはボランチで怪我が続いた場合そのポジション分だけ何人も控えを用意するのは難しいです。そんな時に伊野波選手のようにそこそこ誰の穴も埋められる選手が重宝されるわけです。
また今回ザック監督はセンターバックに全員ボランチ経験のある選手を選んでいます。
これは後ろからもパスサッカーを構築できる選手を選んでいることにほかなりません。足元が巧いセンターバックとなると実はあまりいないんですよ。
その中でサイドバックも出来る人はもっといません。そんな条件に伊野波選手はぴったりというわけです。
つまり伊野波選手がスタメンで出るような場面があったら、それは他の選手が怪我もしくは体調不良と見て間違いないと思います。
