今日はサッカーのお話。
昔に比べ日本人が頻繁に海外移籍するようになってサッカーファンとしては嬉しさ半分、寂しさ半分です。
…が!
どうせ行くなら成功してきてほしい!
少なくともプレー以外の部分で適応できないとかはやめてくれ!
というのは皆一致する想いではないでしょうか。
そこで今回はなぜ日本人の海外移籍は失敗するのか、です。
子供の頃からプロサッカー選手を目指す子供たち
海外移籍の失敗を語るにはプロサッカー選手を目指す子供たちの現状を説明する必要があります。
子供が明確にプロサッカー選手を目指す年齢っていつ頃だと思いますか。
日本にプロリーグができたばかりの時代はそれこそ高校を選ぶ時期、つまり中学生の頃が最も多かったと思います。
しかし現代は昔に比べクラブチームが増え少年の頃からかなり綿密な育成プログラムの元サッカーをするケースが増えてきました。
それこそ小学生のテクニックなんて昔に比べたらかなりレベルアップしていると思います。
そんな子供たち、またその親たちがプロサッカー選手として食っていくぞ!と思う年齢は現代ではおそらく小学生まで低年齢化しています。
将来なれればいいね~♪なんて甘いものではありません。
九九のお勉強をしているような子供が食うか食われるかのガチの競争をしながら日々ピラミッドの頂点を目指しているのです。
サッカーに興味ない方は実際見ると結構なカルチャーショックだと思います。

もちろんJリーグだけを目指すわけではない
そんな子供たちが少し成長していくと、海外サッカーをチェックし始める子が出てきます。
賢い子はJリーグと海外サッカーの違いに気づき自分のプレーの幅を広げる為によりレベルの高い試合で勉強します(親がさせる場合も多い)。
毎日見てると尊敬する選手に外国人選手が挙がってきます。
メッシ、クリロナ、ネイマール、イニエスタ…などなど。
その結果海外でプレーすることを夢見る子が多くなることは自然ですね。
ここで言いたいことは小学生の時点で海外を視野に入れてサッカー選手を目指す子供が増えてきているということです。
プレーが上手けりゃどこでもプロになれるのか
残念ながら答えはNOです。国内リーグのJリーグでさえも無理です。
※Jリーグをバカにしている訳ではなく文化的環境への馴染みやすさの話です。Jリーグ大好き。
サッカーはテニスやゴルフなどと違いチームプレーです。チームメイト以外にも監督やコーチ、スタッフなどたくさんの人間が関わっています。
一見11対11の戦いに見える試合も実はファンも含めた総力戦で、選手はかなりの協調性を求められます。
試合の時間も90分ですが、その直前まで試合に勝つ為の準備に膨大な人数と時間がかかっているのです。
そんな中でたった一人そこそこ上手い程度の選手が入ったとしても協調性や適応力がなかったら、メッシクラスの試合を決められる選手でない限り正直いらないですよね。
ポイント:大切なことは協調性と適応力!

海外移籍に失敗した選手が持ち得なかった協調性とは
日本人は気遣いのできる人種で周りと上手くやれる選手が多いイメージありませんか?
しかしこの協調性という部分で躓く日本人選手がいます。
それはなぜかというと、日本人の思う協調性と海外、国、それこそ地域でのそれは意味が違うからです。
もっとわかりやすく言うと日本人が良かれと思ってしていることが相手を不快にさせる、正当な評価につながらないことがあるのです。
そんなこと知っているよ!と自分の意見を主張して俺を試合に出せ!と息巻いたとしてもその言い方や他の選手への配慮を間違えたり、そもそも話し下手だったりして結果孤立してしまうことも。
周りの人間に上手く馴染める協調性とはサッカーの海外移籍の場合、コミュ力だけの問題ではなく各国の人種の知識や準備が必要になります。
それが足りないと最後までチームに馴染めず結果日本に帰ってきてしまうなんてことも。
海外移籍に失敗する最大の原因である適応力の欠如
サッカーの海外移籍における適応力は語学力…だけではありません。
というより語学力はあって当たり前という扱いで、問題はそれ以外の部分です。
基本は、衣食住。それに付け加えて気候、娯楽、護身、移動、趣味、仲間、ピッチ状態、家族など今現在日本で当たり前に享受していることが移籍先では全てストレスの要因になりうるのです。
そうした環境に適応しつつ自分の最高のパフォーマンスを発揮してレギュラーを勝ち取らなけらないからこそ海外移籍で成功することは難しいのです。
先ほどの協調性と比べた場合私はこの適応力のほうが日本人には足りてない気がしています。
失敗する理由は圧倒的準備不足!!
なぜ冒頭で現代の少年たちのサッカーへの取り組み方を書いたかというと、そんなに早くサッカーを始めてプロまでのビジョンを明確にしておきながら、プレー以外の向上意識が低すぎる。言い方を変えれば視野が狭すぎるとも言えます。
例えば東京大学に入りたいと決めた受験生はそれこそ膨大な量の勉強をしますよね。いわゆる受験の為の準備です。
その受験は失敗するかもしれない。それでも東京大学を攻略する為に他の大学では活きないような準備をそれこそ命がけでするわけです。
同じことをプロサッカー選手を目指す子たちができないはずがないです!なにも外でボールを蹴る時間を大幅に削って机に向かえと言ってる訳ではありません。
サッカー選手になれないかもしれない。なれたとしても海外からオファーは来ないかもしれない。
それでも前もって準備をしておく勇気と視野の広さを持つべきということです。
各国の語学と文化と歴史、民族性、政治や地理感覚を早めに勉強することで、どれだけ移籍した後楽になるか。
GKの川島選手はそれをやっていたからこそ日本人のGKというポジションで移籍でたんです。本当すごいと思います。
彼の準備を全員がやれたら、移籍マーケットにおける日本人の価値は今より確実に上がります。

子供の育成プログラムがどんどん確立されていきプレーの上手な子はどんどんでてきます(きっと、たぶん?)
そうした中で未来を見据えてサッカー以外の勉強もしていきプレー以外の価値もぜひ身につけるべきです。
いやな言い方になりますが、もし仮にサッカー選手になれなかった場合に潰しもききますし。
今現在、自分のお子さんをプロサッカー選手にしたくてたまらない保護者の方も子の記事を読んで一度考えてもらえたら嬉しいです。